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ラベンダー 学名:Lavandula species 科名:シソ科・多年草 利用部分:葉・花・茎 |
地中海原産 | 低木 | 芳香植物 | ラテン語の「ラバレ(洗う)」から由来 | 直立または横張り性 |
特徴 |
亜種や雑種も多く栽培品種の数も増加してきているが、栽培に適しているのはストエカス、スピカ、プテロストエカスの3節から出ている。 5節28種に分化されていて、プテロストエカスは最大の数を有する。 イングリッシュラベンダーが1800年代の始めに日本に渡来したが、高温多湿が災いして普及しなかった。 他にスパイクラベンダーとイングリッシュの雑種で、フランス原産のフレンチラベンダーがある。 ストエカスグループは花の先端にウサギの耳(裸苞葉)を持ち、温暖な地域でよく育つ。 このグループはフレンチラベンダーの名で販売されているものの仲間。 スピカグループのラベンダーは高温多湿を好まず、日本では高原や北海道で生育している。 |
栽培 |
水はけの良い土と豊富な日光が必要。 春と秋に挿し木で殖やすのが播種よりたやすい。 |
薬効 |
現在、薬用として使われているのはスピカのグループ(イングリッシュラベンダーなど)が主。 心理的な不調を癒す力を持ち、心臓を鎮静させる作用がある。気分を落ち着かせ、不眠症に効果がある。 ストエカス種は消毒剤やヘアリンス、浴剤として使われてきた。 ストエカスとスピカのグループでは香りの質が異なるので、使い分けが必要。 |
利用法 |
花はティー、ジャム、ビネガー、ソフトクリーム、ケーキ、砂糖菓子などの食品に利用。 乾燥させた花はポプリや香りのクラフトに。 ラベンダー水は細胞の再生を早める化粧水に。 精油はアロマテラピーに、筋肉をほぐし、神経痛やリューマチの痛みをやわらげる。 |
富良野 富田ファーム |
ラベンダーの栽培の年数は長いです。 バラを始める前は、現在ルイーズ・オディエを誘引している場所(我が庭の一等地)に列植していた時期もありました。 ずいぶん以前になりますが、その花穂をためて20cm×30cmくらいの枕を作りました。安眠枕「スリーピングピロー」ですね。2〜3年間くらい使いました。だんだんヘタって薄くなっていきましたが、陽に干したり、揉んだりするとラベンダーの香りが戻りました。 現在はスペースがなくなり、残念ながら、どの種類もプランター植えです。『修道士カドフェル』の何巻目だったでしょうか、登場人物がシーツを屋敷のラベンダーの茂みに干す描写がありました。あと、映画『西の魔女が死んだ』でも、イギリス人のおばあさんが孫娘と、シーツの端と端を引っ張り合いながら、やはりラベンダーの茂みに干すシーンがありました。うーん、ステキ。 村岡花子さん訳『赤毛のアン』の「ミスラベンダー」に驚き、淡い憧れを感じた大昔から、ラベンダーは特別な植物です。 |
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